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埼玉の祇園祭り2 [写真]

前回に引き続き、
山車を使ったお祭りや祇園祭りについて書いています。


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熊谷うちわ祭り


熊谷のうちわ祭りの始まりは、
寛延3年(1750)に各寺社毎にやっていたお祭りを
町内で統一してやり始めたことが始まり。






当初のうちわ祭りはお神輿を担ぐお祭りのようでしたが、
明治に入り各町内で山車や屋台を購入したり、新調したりして
現在のお祭りのようになっていったようです。
最初に熊谷に来た山車は東京から買い付けてきた山車。
それを真似て同じような山車が作られたみたいです。
山車と屋台がありますが、山車は人形があるもの
屋台は人形の無いものと区別されます。
発電機を搭載していて、提燈などの照明は電気でやっています。
LEDの照明を取り入れている山車もありますが、
そこだけ青くなっちゃうのは嫌ですね^^;
山車の形状はほぼ共通で、熊谷の狭い街中でもスムーズに方向転換できるように三輪で、
前のタイヤで舵をとれます。


熊谷うちわ祭り4本のプレイリスト

当初のうちわ祭りでは、山車があってもお囃子がなかったそうで、
現在の深谷市岡下(旧岡部町)から人を呼んでお囃子を演奏してもらったそうです。
では、その岡下のお囃子はというと、
現在では岡下屋台囃子として活動しているようですが、
お囃子の構成は現在の熊谷囃子と同じで、
小太鼓3つ、大太鼓1つ、笛、大きな鉦3つでした。
で、その起源を遡ると、天明・寛政年間に八坂神社に奉納したとあるので、
久喜の提灯祭りと同時期になります。
浅間山の噴火を鎮める為のお祭りとして始まったのでしょうか?


熊谷囃子の源流


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岡下のお囃子は群馬の世良田にも出向いて演奏していたそうです。
世良田には世良田東照宮があり、大きなお祭りがあったのでしょう。
ですが世良田にも当時はお囃子が無かったそうで、
他の地域からお囃子を呼んでいたそうです。
その一つが岡下(深谷方面)だったり、伊勢崎方面だったりしたようです。
で、江戸囃子とは違う埼玉の熊谷から北、群馬方面で演奏されるお囃子は
さんてこ囃子(参手鼓)というそうです。
さんてこ囃子の発祥は、伊勢崎ではないかという説が有力のようです。

岡下のお囃子Youtube動画







川越まつり


川越の川越まつりは川越氷川神社の祭礼ですが、
始まったのは1648年で、360年もの歴史があります。
当初は、藩主が氷川神社にお神輿などを寄進して始まった
熊谷同様の神輿のお祭りでしたが、
一本柱式の山車が統一して使われるようになり
その後、1862年ごろの絵馬には現在の山車が描かれていたとの事。
現在は29台と非常に多くの山車がある、盛大なお祭りです。

氷川神社の祭神は、須佐之男命(スサノオノミコト)で八坂神社と同じ神様ではありますが、牛頭天王とは関係が無い氷川信仰の神社なので、このお祭りは祇園祭りとは言えません。

川越山車の特徴は4輪で人がロープで引っ張ります。
前部にお囃子とオカメやひょっとこが乗り、
後部は人形がせり出す仕組みになっています。
小太鼓2、大太鼓1、笛1、鐘1の5人囃子。
江戸葛西(現在の葛飾金町)辺りのお囃子がルーツ。
江戸葛西のお囃子は人気があったそうで、神田や深川などにも伝わって行ったそうです。
江戸のお囃子を川越街道や新河岸川沿いに川越に伝わったという事みたいです。
葛西囃子は享保(1716-36)頃に始まったそうです。

川越まつりでの見所の一つに「曳っかわせ」といって、
山車の進行がぶつかった際に、お囃子を演奏しあい
相手につられたら進行を譲るというものがあります。
これの、久喜バージョンが「ぶっつけ」なんでしょうね。
川越の山車も前回出た久喜同様に土台が360度回転します。
明治以降にこの回転する山車が出てきたそうで、
新しい山車だったり、古い山車の修繕の際に改造が加えられて
回転できるようにしているようです。

川越の祭りは、江戸に近い事から、
江戸の真似をして、そして、独自の方向へと進化して行ったのでしょう。


もっといろんな地域のお祭りを見ていけば、
もっと色んな事がわかってくるんだと思います。
今はまだほんのわずかな情報を元にこれを書いていますので
いい加減な事を書いているかもしれません。
ですが、色々調べていくと、楽しいものですね。

おしまい

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完熟パパ

初めまして(^^♪
夏祭りの賑やかさ伝わって来ます(^^♪

宮崎は雨ばかりで、今夏は中々機会に恵まれず…(-_-;)
おかげで身体鈍ってます(笑)

先日はコメントありがとう御座いました♪
リア多忙で返コメ遅れてすみません(;^ω^)
拙いブログですけど、良ければまた遊びに来て下さいね♪
by 完熟パパ (2015-08-17 14:36) 

大和

完熟パパさん
宮崎は神楽とか有名だそうなので、
一度見てみたいですよ~
by 大和 (2015-08-17 18:06) 

Samansa

日中よりもやはり日が落ちて照明がつくと
より華やかになりますね!
お囃子があるとまた雰囲気がUPしますね。
by Samansa (2015-08-17 18:13) 

lamer

川越祭りの凄さは知っていますが・・・
熊谷に祇園祭(うちわまつり)があったとは知りませんでした。
by lamer (2015-08-17 18:18) 

大和

Samansaさん
オレンジ色の光を見るとお祭り!という気がしますよね。

lamerさん
同じ県内、同じ市内に住んでいても、
知らないって事が結構あるみたいですね^^;
by 大和 (2015-08-17 18:39) 

johncomeback

拙ブログへのコメントありがとうございます。
6年間埼玉県民でした。もっと埼玉県を見て廻れば良かったなぁ。
by johncomeback (2015-08-17 20:22) 

大和

johncomebackさん
江戸時代辺りに江戸で使われた山車は、明治以降に電線が増えてお祭りで山車が使えないとか多額の費用がかかる等の理由で使われなくなったようです。なので東京には殆ど残ってないみたいですね。
東京で使われていた山車の一部は埼玉など、東京の周辺地域に譲られて、現在の山車を使ったお祭りが残っているようです。
おそらくですが、江戸で使われていた山車やお囃子に近いのが川越のお祭りなんだと思います。
川越祭りは秋にありますから、まだ間に合いますよ。
by 大和 (2015-08-18 02:13) 

Canompus

熊谷のうちわ祭り。
熊谷にこんなお祭りがあったんですね(^^)
ウチの近所はせいぜい自治会のお祭り程度で、こんな規模の大きなお祭りは
ありません(;^_^A
by Canompus (2015-08-18 21:28) 

大和

Canompusさん
東京でも神社の四年に一度の例大祭だったりすると、
沢山のお神輿が出ることがあって、盛大に執り行われたりしますよ。
by 大和 (2015-08-18 22:06) 

こじろう

LEDは便利とは言っても,お祭りには暖色系の光の方が似合いますね。
by こじろう (2015-08-22 23:11) 

miffy

お囃子が聞こえてくるとウキウキしますよね。
夏祭りは開放的で良いですね。
by miffy (2015-08-23 00:20) 

大和

こじろうさん
やっぱり青白い色は微妙ですよね・・・
by 大和 (2015-08-23 09:02) 

U3

 むかし大宮で仕事をしておりました。

 予定よりも少し早いのですが本日より恋愛小説の連載を開始致しました。よろしければご覧になって下さい。更によろしければコメントも頂ければと(笑)
by U3 (2015-08-23 17:09) 

大和

U3さん
コメントありがとうございます
拝見させていただきます^^
by 大和 (2015-08-24 01:06) 

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